REPORT / MIRAIJIN #02
開催レポート
第2回
第2回 未来人会議
模擬立法ワークショップ
「いじめ防止対策推進法」の改正に向けて、 社会の声を集める。
2026年10月4日(日) 青山学院大学
テーマ
「いじめ防止対策推進法」を
子どもを守れる法律へ
なぜ、社会の声を集めるのか
HLAは今後、「いじめ防止対策推進法」の改正に向けた活動を本格的に進めていきます。
法律を変えること自体を目的とするのではなく、実際に子どもたちの心・命・尊厳を守れる制度へつなげていくためには、当事者、子ども、保護者、教育関係者、専門家、市民など、さまざまな立場から見えている課題を集める必要があります。
第2回未来人会議では、「現在の制度のどこに課題があるのか」「何を変える必要があるのか」を参加者自身が考え、法改正に向けた資料・意見・声明の土台となる社会の声を集めました。
社会の声を集める
論点を整理する
改善案・提言を検討する
法改正に向けて動く
開催概要
- 開催日
- 2026年10月4日(日)
- 会場
- 青山学院大学 10号館2階 23会議室
- テーマ
- 「いじめ防止対策推進法」を子どもを守れる法律へ
- 形式
- 模擬立法ワークショップ
参加者が現在の制度や現場で感じている課題を書き出し、対話しながら、今後必要だと考える仕組みや法制度について意見・アイデアを出しました。
外部メディアから見た未来人会議
内外タイムス
法律があるのに子どもが守れない――いじめ防止法の問題点と当事者の叫びが突きつけるもの
第2回未来人会議の様子や、会場で出された意見、現在の制度が抱える課題などが取材されています。
会場で出された意見・アイデア
第2回未来人会議では、参加者が付箋や模造紙を使いながら、いじめ防止対策や法制度についてさまざまな意見・アイデアを出しました。
これらは、今後HLAが法改正について検討していくための一次資料の一つとして記録しています。
以下は、未来人会議の参加者から出された意見・アイデアを内容の共通性に基づいて整理したものです。HLAの正式な法改正案・公式見解を示すものではありません。
各テーマを開くと、当日出された主な意見・アイデアを確認できます。
法の実効性と罰則規定
- 法はあるが実効がない(形骸化)ため、いじめ防止法に従罰規定・罰則を加える法改正を実施する。
- 海外同様に加害者への罰則を設けるとともに、学校側・教育現場に対する具体的懲戒規定を明記する。
- 責任の所在を明確にし、訴追の難しさや他害行為としての側面に対処する。
法律の対象・条文の精査
- 22条2項の「速やかに」の基準曖昧さを解消する。
- 22条に「社会スキル・トレーニング」の実施を盛り込む。
- 28条における訴訟と調査の分離のあり方を整理する。
- 2条の対象を「すべての子ども」とし、幼稚園・保育園等への対象拡大を図る。
- わいせつ行為(8条2項等)の扱い、代替教育規定、報告等の公表ルールを明確化する。
法的介入と警察連携
- 犯罪行為(暴言・暴力・不登校等をもたらす行為)は、治外法権化させず即座に警察へ連携する。
- 民法やその他法規の積極的活用と行政的対応を徹底する。
国レベルの独立機関(子どもコミッショナー)
- パリ原則に則った、国レベルで完全独立した子どもの人権機関(子どもコミッショナー / NHRI)を設置する。
第三者委員会・オンブズパーソンの実効性向上
- 自治体オンブズパーソンの実効性を高め、私立学校も対象に含む規定を法制化する。
- 完全独立した第三者委員会を全国一括派遣できる仕組みをつくり、利害関係のある弁護士の排除と委員の質を確保する。
- 教育委員会から独立した「行政的救済ルート」を確立する。
保身・隠蔽体質の打破
- 学校長・校長の過大な権限や保身、地方特有の「臭いものにフタをする」隠蔽体質を打破する。
- 「いじめがないことが自慢」という風潮を改め、いじめ対応や報告を正しく行った学校・教員が得をする評価制度(学校評価S/A、教員評価への反映)へ転換する。
先駆的行政モデル(寝屋川市モデル等)の広域展開
- 市長直下での対応体制や、通報から一定時間内の対応義務付け・罰則条例(寝屋川市モデル)を都道府県レベルからモデル展開する。
- 省庁・庁内での情報共有の遅れや縦割り対応を解消する。
子どもの権利と参画
- 子どもの権利・人権を尊重し、教育課程や行政の場に子ども自身が発言・参画できる仕組みをつくる。
- 大人の論理ではなく子どもの主張に耳を傾け、他者の権利侵害を防ぐ人権学習を徹底する。
学校選択の自由と加害者分離
- 教育予算や仕組みを「子どもにひもづける(選ぶ自由)」とし、不登校や登校拒否時に外の環境を選べる代替教育を確保する。
- 被害者ではなく加害者を別室登校・分離・出席停止措置とする。
- 防犯カメラやガラス張り教室など、安全で透明性の高い環境を整備する。
子ども向け・大人向けコンテンツの作成
- 『いじめ防止対策推進法』を、イラスト・マンガ・写真・図解を用いた子ども版・大人版の小冊子や児童書・絵本・カタログ形式で制作する。
アクセスの確保と普及
- 学校・図書館・児童館など、誰でも手に入る場所に設置・配布する。
定期的な学習・研修の機会
- 土曜集会やワークショップ・セミナー・研修会を定期開催(年5回等)し、ヒヤリハットや本当のSOSの察知、基本理念の浸透を図る。
被害者への手厚い救済とケア
- 被害者が求める説明と救済を徹底し、トラウマ・フラッシュバックに対するメンタルケアを行う。
- 参考にできる被害者救済の事例集を整備する。
加害者への指導と心のお手当
- 加害者側に対しても精神衛生面のケアや「心のお手当」を行い、健全化に向けた指導を行う。
- 正義を騙って被害者を二次攻撃する行為を阻止する。
当事者・経験者の視点の活用
- 元いじめ経験者などの当事者視点を取り入れた予防専門の発信を行い、大人の同調圧力や洗脳から子どもを守る。
専門職(SC・SSW)の質向上と相談のしやすさ
- スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)の質の差をなくし、子どもが相談しやすい環境や民間等のアウトリーチを強化する。
保護者・地域との連携と当事者意識
- 相談内容やいじめの情報を保護者・PTA・警察間で適切に共有するガイドラインを作成する。
- 大人が無関心にならず、日常的な対話やコミュニティを通じて課題意識を共有する。
ここで終わらせない。
この会議で集まった意見を、その場限りのものにはしません。
今後も、当事者、子ども、保護者、教育関係者、専門家、市民など、さらに多くの声を集めながら、現在の制度が抱える課題を整理していきます。
そして、集まった声を今後の検討・提言、いじめ防止対策推進法の改正に向けた活動へつなげていきます。
社会の声を集める
課題を整理する
改善案・提言を検討する
法改正に向けて動く
未来人会議 第2回 開催レポート